「たまには静かに芸術に触れたい」「ゆっくり自分のペースで観賞したい」
そんな50代からのおひとりさまにぴったりの“ソロ活”が、美術館・博物館めぐりです。
今回は、関東エリアでおすすめのスポットを5つ厳選し、それぞれの情報や魅力をご紹介します。
「ぐるっとパス」対象
東京を中心とする102の美術館・博物館等の入場券や割引券がセットになったお得なQRコードチケットで、対象となる美術館の施設概要に記載をしています。割引金額や対象の展示については「ぐるっとパス」の公式サイトから確認の上ご利用ください。
1. 東京国立近代美術館(東京都・竹橋)

画像:東京国立近代美術館 公式サイトより
東京国立近代美術館 おすすめポイント
静かにアートに浸れる「大人の美術館」
東京国立近代美術館は東京の中心にありながら、混雑しすぎず落ち着いた雰囲気が魅力。明治から現代までの日本美術を体系的に楽しめる常設展は初心者にも優しく、ゆったり鑑賞できます。
東京国立近代美術館は「ミュージアムショップ」も充実
ポストカード、絵はがき、クリアファイルといった定番アイテムはもちろん、手ぬぐいやマスキングテープ、ブックカバーなど、日常使いできるおしゃれなグッズが揃っています。特に、鏑木清方の《明治風俗十二ヶ月》をモチーフにした手ぬぐいやマスクは、個性的ながらも落ち着いた色合いで人気です。展覧会のチケットがなくても利用できるので、気軽に立ち寄れそうですね。お気に入りの一品が見つけてください。
東京国立近代美術館は皇居のお堀を望む絶好のロケーション。
東京国立近代美術館には三國清三シェフがプロデュースする、「ラー・エ・ミクニ」というフレンチとイタリアンの融合を楽しめるレストランがあります。「芸術と料理」をテーマに、見た目も美しい料理を味わうことができます。皇居の四季を臨むテラス席もあり、開放的な空間で食事を楽しめます。
東京国立近代美術館の特徴
1. 所蔵作品展「MOMATコレクション」
2〜4階の所蔵品ギャラリーでは、約200点の作品を年5回ほど入れ替えながら展示しています。19世紀末から現代に至る日本美術の流れを一望でき、何度訪れても新たな発見があります 。
2. 展望休憩室「眺めのよい部屋」
館内の展望休憩室からは、皇居や丸の内ビル群を一望できるパノラマビューが楽しめます。美術鑑賞の合間に、都会の景色を眺めながらリラックスするのに最適なスポットです 。
3. 所蔵品ガイド
毎日14時から開催される「所蔵品ガイド」は、ガイドスタッフと参加者が対話しながら作品を鑑賞するプログラムです。取り上げる作品は毎回異なり、リピーターにも好評です 。
4. 建築と屋外彫刻
建物は、日本のモダニズム建築を代表する谷口吉郎の設計で、スタイリッシュな外観が特徴です。また、イサム・ノグチの屋外彫刻《門》も見どころの一つです 。
5. ミュージアムショップ
ミュージアムショップでは、展覧会カタログやオリジナルグッズが購入できます。
公式サイト | https://www.momat.go.jp/ |
住所 | 〒102-8322 千代田区北の丸公園3-1 |
Googleマップ | |
開館時間 | 10:00–17:00(金・土曜は10:00–20:00) |
休館日 | 月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)、展示替期間、年末年始 |
交通アクセス | 東京メトロ東西線「竹橋駅」 1b出口より徒歩3分 東京メトロ東西線・半蔵門線・都営新宿線「九段下駅」4番出口より徒歩15分 東京メトロ半蔵門線・都営新宿線・三田線「神保町駅」A1出口より徒歩15分 |
ぐるっとパス | 【割引】常設展・企画展または特別展 |
2.国立西洋美術館(東京都・上野)

国立西洋美術館 おすすめポイント
世界遺産の建築と名画に癒される
国立西洋美術館の本館は、近代建築の巨匠ル・コルビュジエが設計した日本唯一の建築作品で、2016年に世界文化遺産に登録されました。「近代建築の5原則」や「無限成長美術館」の理念が反映された構造は、建築自体が芸術作品といえるほどの魅力を持っています。特に、柱で建物を持ち上げた開放的な「ピロティ」や、螺旋状に配置された展示室など、館内の随所にコルビュジエの思想が感じられます。
常設展では印象派から近代美術までの名作が揃う
国立西洋美術館の常設展では、モネの「睡蓮」やゴッホの「ばら」、ピカソの「男と女」など、教科書でおなじみの名画を間近で鑑賞できます。これらの作品は、実業家・松方幸次郎が収集した「松方コレクション」を基に展示されており、西洋美術の流れを体系的に学ぶことができます。また、ロダンの「考える人」などの彫刻作品も見どころの一つです。
自然との触れ合い、他の文化施設とのハシゴも楽しめる
国立西洋美術館のある上野公園内には、「東京国立博物館」「東京都美術館」「上野動物園」「東京文化会館」など、日本を代表する文化・芸術施設が集まっています。国立西洋美術館を訪れた流れで、1日かけてアートと文化を満喫することもできます。また上野公園は広々とした緑地に囲まれていて、春は桜、秋は紅葉が楽しめる癒しの空間です。上野駅のアクセスもよく、アメ横や上野の名店もすぐ近くにあるので、グルメやショッピングも一緒に楽しめます。
国立西洋美術館の特徴
「松方コレクション」の貴重な歴史的背景
実業家・松方幸次郎が20世紀初頭に収集した西洋美術作品を核としており、そのドラマチックな収集経緯と返還の物語も魅力の一つです。
期間限定の特別展が充実
常設展とは別に、国立西洋美術館ではヨーロッパ各国の名作が来日する特別展が頻繁に開催され、美術ファンの間でも話題になります。
音声ガイドや多言語対応で初めての人にもやさしい
国立西洋美術館は音声ガイドが充実しており、日本語・英語など多言語に対応しているので、海外の方や初心者でも作品を深く楽しめます。
彫刻作品は屋外でも鑑賞可能
国立西洋美術館入口付近の前庭には、ロダンの「考える人」や「地獄の門」などが常設されており、入館しなくてもアートに触れることができます。
バリアフリー対応が整っていて誰でも安心
美術館内はエレベーターやスロープが設置されており、車椅子やベビーカーでも安心して利用できるユニバーサル設計になっています。
国立西洋美術館 施設概要
公式サイト | https://www.nmwa.go.jp/jp/ |
住所 | 〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号 |
Googleマップ | |
開室時間 | 9:30~17:30(金曜・土曜日は9:30~20:00) |
休館日 | 毎週月曜日 ※ただし、月曜日が祝日又は祝日の振替休日となる場合は開館し、翌平日が休館 ※年末年始(12月28日〜1月1日) その他、臨時に開館・休館日もありますので、公式サイトを確認してください。 |
交通アクセス | JR上野駅下車(公園口出口)徒歩1分 京成電鉄京成上野駅下車 徒歩7分 東京メトロ銀座線、日比谷線上野駅下車 徒歩8分 |
ぐるっとパス | 【割引】常設展 |
3.根津美術館(東京都・南青山)

根津美術館 おすすめポイント
隈研吾氏設計の建築美
根津美術館の本館は2009年に建築家・隈研吾氏が設計、和の趣を感じさせる大屋根と竹のアプローチが特徴です。自然素材を活かしたデザインは、展示品と調和し、訪れる人々に静謐な空間を提供します。
国宝を含む多彩なコレクション
国宝7件、重要文化財92件を含む約7,630件の所蔵品は、日本・東洋の絵画、陶磁器、茶道具など多岐にわたります。初代根津嘉一郎の蒐集品を中心に、質の高い展示は根津美術館の魅力です。
四季折々の日本庭園
根津美術館の約17,000㎡の庭園には、四季の移ろいを感じられる自然が広がり、茶室やNEZUCAFÉも併設。美術鑑賞の合間に、都会の喧騒を忘れて心安らぐひとときを過ごせます。毎年4月~5月には国宝「燕子花図屏風」(尾形光琳筆)を公開、庭園の「かきつばた」との競演も根津美術館の楽しみ方の一つです。
根津美術館の特徴
歴史的背景
実業家・初代根津嘉一郎のコレクションを基に、1941年に開館。「衆と共に楽しむ」理念のもと、美術品を公開しています。
多彩な展示ギャラリー
根津美術館館内には、絵画、書蹟、青銅器、茶の湯の美術など、特性に合わせた6つのギャラリーが設けられています。
最新の展示技術
デリケートな素材の古美術品を保護するため、LEDやファイバースポットなど最新技術を導入し、快適な鑑賞環境を提供しています。
オリジナルグッズのミュージアムショップ
根津美術館の所蔵品をモチーフにした文具や雑貨など、日常生活を彩るアイテムが揃っています。
NEZUCAFÉの併設
庭園を望むカフェでは、四季の景色を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
根津美術館の庭園(庭園のみ利用は不可)
根津美術館の庭園のみの入場はできません。美術館へ入館し、庭園に入ることができます。
根津美術館 施設概要
公式サイト | https://www.nezu-muse.or.jp/ |
住所 | 〒107-0062 東京都港区南青山6丁目5−1 |
Googleマップ | |
開室時間 | 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで) |
休館日 | 月曜日・展示替期間・年末年始 ※月曜日が祝日の場合、翌火曜日 |
交通アクセス | 銀座線・半蔵門線・千代田線 〈表参道〉駅下車 A5出口(階段)より 徒歩8分/B4出口(階段とエスカレータ)より徒歩10分/ B3出口(エレベータまたはエスカレータ)より徒歩10分、 都バス渋88 渋谷~新橋駅前行 〈南青山6丁目〉駅下車 徒歩5分 |
オンライン予約:根津美術館の入場はオンラインでの日時指定予約をすることが可能です。特別展は一般1300円、特別展は一般1500円です。詳しくは根津美術館の公式サイト、またはオンライン予約サイトをご確認ください。
4.東京都美術館(東京都・上野)

東京都美術館 おすすめポイント
東京都美術館は、アートと人々をつなぐ「アートの入口」として、誰もが気軽に芸術を楽しめる空間を提供しています。ぜひ訪れて、心豊かなひとときをお過ごしください。
多彩な展覧会とアート・コミュニケーション
東京都美術館では、国内外の名画や現代作家の作品を紹介する特別展や企画展を年間約300件開催しています。また、子どもから大人までが楽しめるワークショップや建築ツアーなど、アートを身近に感じられるプログラムも充実しています。
前川國男設計のモダニズム建築と屋外彫刻
建築家・前川國男によるモダニズム建築が特徴的な館内は、外壁のタイルや広々とした空間が魅力です。また、館外には12点の立体作品が配置されており、特に正門前の銀色の球体『my sky hole 85-2 光と影』はフォトスポットとしても人気です。
充実したカフェ、レストランでのひととき
東京都美術館の中央棟1階「カフェ・アート」は、セルフサービス形式のカフェで、軽食やデザート、ドリンクを提供しています。特におすすめは、老舗「上野精養軒」の味を気軽に楽しめる「Art特製ハヤシライス」(980円)です。店内はガラス張りで自然光が差し込み、美術館所蔵の彫刻を眺めながらくつろげる空間となっています。
2階にある「レストラン・ミューズ」は、洋食を中心に和食や丼物、そばなど多彩なメニューを揃えたカジュアルレストランです。人気の「ミューズプレート」(2,650円)は、オムライス、ビーフシチュー、グラタン、海老フライ、ヒレかつなどを一皿に盛り合わせた“大人のお子様ランチ”として好評です。家族連れやグループでの利用に最適な広々とした店内が特徴です。ガラス張りの店内は明るく開放的な空間で、食事を楽しみながら美術館のエスプラナードや公園の四季折々の景色を楽しむこともできます。
東京都美術館の特徴
入場料
入館自体は無料なので気軽に立ち寄れるのが魅力です。展覧会ごとに料金は異なりますが、割引制度も充実していて利用しやすい美術館です。
アートコミュニケーション
子どもから大人まで楽しめるワークショップやギャラリートークなど、作品と対話する機会が豊富で感性が育つ場となっている。
託児サービス「パパママデー」
事前予約制の託児サービス「パパママデー」があります。小さなお子様連れでも安心して展覧会を楽しむことができます。育児中の保護者にも優しい美術館です。
東京都美術館 施設概要
公式サイト | https://www.tobikan.jp/index.html |
住所 | 〒110-0007東京都台東区上野公園8-36 |
Googleマップ | |
開室時間 | 9:30~17:30(入館は17:00まで) ※特別展開催中の金曜日:9:30~20:00 |
休館日 | 第1・3月曜日(祝日・振替休日の場合は翌平日) 年末年始のほか、整備休館など臨時に休館及び開館することがあります。 |
交通アクセス | JR上野駅「公園改札」より徒歩7分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅「7番出口」より徒歩10分 京成電鉄京成上野駅より徒歩10分 ※駐車場はありません |
ぐるっとパス | 【入場】企画展 |
5.国立新美術館(東京都・六本木)

国立新美術館 おすすめポイント
斬新な建築デザインと開放的な空間
国立新美術館は、建築家・黒川紀章によるデザインで知られています。波打つようなガラス張りの外観と、自然光が差し込む広々としたロビーは、訪れる人々に開放感と芸術性を与えてくれます。写真映えするスポットとしても人気があり、建築そのものがアートとして楽しめるのが大きな魅力です。
多彩な企画展と国際的なアート体験
常設展示を持たないCanvas 国立新美術館では、年間を通じてさまざまなジャンルの企画展が開催されます。国内外の有名アーティストによる作品展や、話題の現代アート展示など、訪れるたびに新しい発見があります。芸術に詳しくない方でも楽しめる構成が魅力です。
アクセス良好で周辺スポットも充実
東京・六本木エリアに位置する当館は、東京メトロ千代田線「乃木坂駅」直結とアクセスも抜群。美術館見学のあとは、近隣のカフェやショップ、ミッドタウンなどでショッピングや食事も楽しめます。1日を通して充実した時間を過ごせるのが嬉しいポイントです。
国立新美術館周辺で一人ランチにおすすめのお店をいくつかご紹介します。アート鑑賞の後に、ゆったりとした時間を過ごせるお店をピックアップしました。
実名口コミグルメサービスNO.1【Retty】
サロン・ド・テ ロンド
国立新美術館の2階にある円形のティーサロン。逆円すい形の建築の上に位置し、自然光が差し込む開放的な空間で、ケーキや軽食を楽しめます。
SUZUCAFE ‐roppongi‐
六本木駅から徒歩2分、国立新美術館から徒歩9分の場所にあるカフェ。おしゃれな内装で、パスタやハンバーグなどのランチメニューが豊富です。
Royal Garden Cafe 青山
外苑前駅から徒歩3分、国立新美術館から徒歩12分のカフェ。緑に囲まれたテラス席もあり、カレーやサラダなどのヘルシーなランチが楽しめます。
ル・パン・コティディアン 東京ミッドタウン店
東京ミッドタウン内にあるベルギー発のベーカリーレストラン。オーガニック素材を使用したパンやサンドイッチが人気で、落ち着いた雰囲気の中で食事ができます。
ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ
国立新美術館3階にあるフレンチレストラン。リヨンの郷土料理を中心とした本格的なフランス料理を、アラカルトやコースで提供しています
国立新美術館 施設概要
公式サイト | https://www.nact.jp/ |
住所 | 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 |
Googleマップ | |
開館時間 | 企画展 10:00-18:00 ※会期中の毎週金・土曜日は20:00まで。 ※入場は閉館の30分前まで。 ※展覧会により観覧時間が異なる場合がありますので公式サイトを確認してください。 |
休館日 | 毎週火曜日(火曜日が祝日または振替休日の場合は開館し、翌平日に休館)、年末年始 |
交通アクセス | 東京メトロ千代田線乃木坂駅青山霊園方面改札6出口(美術館直結) 東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口から徒歩約5分 都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口から徒歩約4分 |
*美術館専用の駐車場はありません。周辺の有料駐車場をご利用ください。 | |
詳細はこちらをご確認ください。 |